トークイベント「場所を営む/社会を変える」を開催します。

こんにちは。

HIBIUTA AND COMPANYの本屋部門、「日々詩書肆室」室長の村田です。

 

この度、2023年12月17日日曜日、HIBIUTA AND COMPANYにて、3人の本屋さんが集まってのトークイベント「場所を営む/社会を変える」を開催することになりました。

 

千葉県幕張市で本屋lighthouseを営んでいる関口竜平さんを三重県にお迎えし、伊勢市にある本屋・散策舎店主の加藤優さん、日々詩書肆室の村田を交えて、本屋を運営することについて、そして「セーファースペース」となる場を続けていくことについてお話しします。

 

今回のトークイベントを開催するきっかけとなったのは、本屋・散策舎の加藤さんに、関口さんの著書『ユートピアとしての本屋』を勧めていただいたことでした。

 

関口さんが同書の中で語られている「セーファースペース」の在り方に、加藤さんが深く共感すると共に、ひびうたと共通するものを感じられたとのことで、勧めていただきました。

『ユートピアとしての本屋』のなかで、「セーファースペース」とは、「様々な社会的背景を持つ人が集まる場において、互いをできる限り尊重し、暴力や差別を最小化し得る空間を構築していくための、終わりのないプロセス」(p185)と他著の引用を用いて説明されています。このような場の性格を、関口さんはさらにわかりやすく「誰もが尊重される状況/場所を目指すこと」(p186)と表現しています。

 

これは、ひびうたが居場所、共有地をつくる上で大切にしている思いと合致する考えだと思います。

 

ひびうたにとっての「目の前の一人」は、何らかの事情により今の社会の中で生きにくい思いをしてきた人が多いです。

社会の中ではかき消されてきた仲間の声を受け止め、一人一人の希望を最大限実現しようとすることによってひびうたの居場所は広がってきました。

また、そのようなそれぞれ違いのある人が、本やコーヒー、おいしい食べ物といった文化の力で同じ場所、時間をわかち合うときをつくりたいとの思いで、 HIBIUTA AND COMPANYが生まれています。

ひびうたにおけるどの場所も、根底には、そこにいる人が安心して居られる場であってほしいとの願いがあります。

 

「セーファースペース」という言葉は関口さんの本を読むまで知らなかったけれど、ひびうたが取り組んできたことを別の場所で実現しようとしている人がいるということ、そしてその人の言葉からひびうたの取組を思い起こしてくれる人がいることを嬉しく思いました。

 

この世界に、今まで居場所がないと思っていた人にとって安心できる場所を増やしていきたい。

より多くの人にとっての「よい世界」を実現していきたい。

千葉で、伊勢で、津で、それぞれの思いを持って、それぞれのやり方で同じ理想を目指している三人で話し合います。

多くの方にご参加いただけますと嬉しいです。よろしくお願いいたします。

 

 

トークイベント「場所を営む/社会を変える」

 

【日時】

2023年12月17日 日曜日 19時~21時 

 

【場所】

HIBIUTA AND COMPANY

(三重県津市久居本町1346-7)(近鉄「久居」駅 徒歩10分)

 

ONLINE同時配信、アーカイブ販売あり

 

【参加費】

現地参加:1500円 ONLINE:1000円

 

【ゲストプロフィール】

〇関口竜平(せきぐちりょうへい)

1993年2月26日生まれ。法政大学文学部英文学科、同大学院人文科学研究科英文学専攻(修士課程)修了ののち、本屋lighthouseを立ち上げる。著書『ユートピアとしての本屋 暗闇のなかの確かな場所』(大月書店)。将来の夢は首位打者(草野球)。特技は二度寝。

 

メッセージ

「三重および近畿地方のみなさま、千葉は幕張より飛行機と船で馳せ参じます(フェリーが楽しみ!)。本屋をやっていくには、というよりこの社会で生きていくには、非常に大きなパワーが必要かと思います。みんなでパワーを創出&与え合う時間を過ごせたらなによりです。生きるぞ〜!!」

 

〇加藤優(かとうゆたか)

1991年名古屋生まれ。皇學館大学文学部卒。街の本屋でのアルバイトから大型複合店の裏方まで、さまざまな書店経験を積みながら、2017年に伊勢外宮前にて本屋・散策舎をオープン。自店の運営のほか、カフェや美容室さんでの委託販売、ホテルに置く本の選書、企業のライブラリーづくりなども手がける。日々を確かに歩むための本屋を、これからも続けていこうと活動中。

 

メッセージ

「ずっと本屋をやってきたけれど未だに自分の目指す先もよく分かっていない僕にとって、『ユートピアとしての本屋』はまさに灯台の光でした。みんなでこの光をわかち合ってそれぞれの心の内に灯せたらいいな〜、という気持ちでイベントを開催します。」

 

 

〇村田奈穂(むらたなほ)

1986年三重県津市(旧久居市)生まれ。

2019年合同会社おうばいとうり入社。2021年よりブックハウスひびうた管理者。2023年4月より日々詩書肆室室長。共著書に『存在している 書肆室編』『映画と文学が好き! 人情編』(いずれも日々詩編集室)。憧れの存在はワオキツネザル。

 

メッセージ

「本屋というユートピアをつくり続けるため日々奮闘する仲間であり、尊敬すべき先輩であるお二人をHIBIUTA AND COMPANYにお迎えすることができることがとても嬉しいです。みなさんと一緒に、たくさんの笑いと発見のある時間を過ごすことができれば幸いです。」

 

ご予約・お問合せはメール info@hibiuta.org またはお電話 059-202-8188 にてよろしくお願いいたします。